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国崎で獲れる鮑は身が厚く、熨斗鮑を作るのに最も適している。もちろん鮑は身が厚ければ厚いほど高級であり、食べても日本一の美味しさを誇ります。

伊勢神宮で行われる6月と12月の月次祭(つきなみさい)と10月の神嘗祭(かんなめさい)には、本物の「熨斗鰒」を献上する儀式が受け継がれています。



倭姫命(やまとひめのみこと)が伊勢・五十鈴川のほとりに天照皇大神の御鎮座を終えて、舟で志摩地方を巡幸されたとき、国崎の鎧崎で海女が潜っているのを見られた。そのとき、
「その貝は何というのか。」
とお聞きになり、その海女(おべん)が
「これは鮑(あわび)と申します。大層おいしい貝です。」
と申し上げると、ご賞味された。
倭姫命はいたく感動し、
「毎年伊勢神宮に献納してほしい。」
と言われた。また、お弁が
「生のままでは腐るので薄く切り乾燥させて貯蔵します。」
と申し上げると、それも献納するように言われた。これが熨斗鰒(鮑)(のしあわび)の起源で、以来、国崎の漁師たちは、今でも6月、10月、12月の3回、熨斗鰒を伊勢神宮に献納しているという。

*倭姫命:720年に完成した日本最初の編年体の歴史書「日本書紀」の垂仁朝(すいじんちょう)に語られる伊勢神宮起源譚の主人公。垂仁天皇の娘で日本武尊(やまとたけるのみこと)のオバにあたる。


熨斗刀と呼ばれる半月状の包丁で、剥いていく

長年培った技術と「熨斗刀」という専用の刃物などが必要で、この伝統を絶やさないようにと、毎年、国崎町の長老たちが頑張っております。

古来からのしきたりに従って。身を外側から渦巻き状にかつらむきにして、かんぴょうのような3〜4mほどのひも状にしていきます。

干して琥珀色の生乾きになったところで、竹筒で押して伸ばします。それを決められた長さや、数だけ、短冊状に切り揃えて、わらひもで編み込みます。こうして出来た“のしあわび”は、伊勢神宮ゆかりの諸社に儀式に必要な数だけ納めます。


伊勢神宮献上二千年の伝統を受け継いできた国崎町の「熨斗あわびつくり」が平成16年三重県無形民俗文化財に指定されました。

右画像は、熨斗鰒を製る作業が行なわれる町内にある「御料鰒調製所」

毎年6月から8月にかけて作業が行われ、一回に使われる鰒は200キロと言われる。


毎年7月に行なわれる「御潜神事」では、熨斗鰒製りの実演が行なわれます。この祭りは、伝統文化を子孫に伝え、町の活性化と魅力ある町づくりを目的に行なわれます。
また戦国時代に出陣式の膳に供された熨斗あわびにあやかり、不況を打ち熨し、元気と活力の出る祭りにします。


国崎の熨斗鰒は、この二千年の間神宮以外には出回っていません。それが御贄(みにえ)国崎の約束なのです。

熨斗鰒(のしあわび)の伝説
二千年もの昔、倭姫の命(やまとひめのみこと)が国崎を訪れた祭に『おべん』と言う海女から鰒を差し出される。
そのあまりの美味しさに感動し、それ以来、伊勢神宮に献上するように命じられたのが始まりとされます。

海士潜女神社(あまかづきめじんじゃ)
この神社には倭姫命に鰒(あわび)を献上したといわれる伝説の海女、おべんが祀られている。
地元の海女たちの厚い信仰を受け、全国から海の守り神とされ、「めまい除け」にと訪れる人が後を絶たない。


 国崎町町内会 〒517-0031 三重県鳥羽市国崎町 TEL 0599-33-7428